#36. 引きこもりの息子が「このままじゃ良くない」と言った

こんにちは。トリコです。

最近、ネコジローが仕事について聞いてくるようになりました。

以前から、家でできる仕事を頼んだり仕事について話したりすることはありましたが、今回は少し違っていました。

ネコジロー自身が、これからのことを考えているようだったのです。

月に一度の引きこもり支援センターに相談に行く日の前日、

ネコジローから仕事について聞きたいと話しかけられました。

以前から支援センターは、ひきこもりの人が仕事をしたいと思った時に

仕事を紹介してくれたり、支援してくれるところだという説明はしていたので

それを覚えていたのだと思います。

ネコジローは、支援センターが紹介する仕事にはどんなものがあるのか知りたかったようです。

「一緒に行ってみる?」

ダメ元で誘ってみましたが、内容を聞いてきてほしいと言って、行くことはありませんでした。

支援センターでは、いろいろな仕事や、仕事を始めるまでの段階について話を聞くことができます。

ただ、ネコジローが希望しているのは、支援センターを通じた準備段階の仕事というより、

一般的なアルバイトのようでした。

普通にアルバイトをするには、どうやって応募するのか。

面接では何を聞かれるのか。どんなふうに受け答えをするのか。

そういったことを知りたいようでした。

その後、ネコジローはこんなことを言いました。

「このまま何もしないのは良くない」

ほかにも、今やっていることに加えて、できる仕事があればやってみたい、というような話をしていました。

今、ネコジローは家でできる作業を少しずつやっています。

それだけではなく、ほかにもできることを増やしたいと思っているようです。

そういう気持ちが出てきたことは、素直にうれしいと思いました。

でも、同時に心配もあります。

一般的なアルバイトとなると、決まった時間に出勤しなければいけませんし、

職場の人とのやり取りもあります。面接を受ける必要もあります。

今のネコジローに、それができるのだろうか。

もし面接でうまく話せなかったら。

採用されても、仕事がつらくなってしまったら。

せっかく自分から動こうと思ったのに、うまくいかなかったことで

「やっぱり自分はダメなんだ」と思ってしまうのではないか。

そんなことを考えてしまいます。

まずは支援センターで紹介してもらえるような、

負担の少ない仕事から始めたほうがいいのではないかと思っていました。

いきなり一般的なアルバイトをするよりも、少しずつ慣れていくほうがいいのではないか、と。

でも、失敗しないように、また先回りしようとしている自分に気づきました。

ネコジローは、普通にアルバイトをして、きちんとお金を稼ぎたいのかもしれません。

そのために、まず一般的なアルバイトについて知りたい。そう思っているのかもしれません。

私は、うまくいかなかったときのことばかり考えて、

本人の意思や意欲を削いでしまう判断をしようとしているかもしれない。

また、失敗や成長のチャンスを潰してしまうのかもしれない。

そう思いました。

そして、どういう結果になってもネコジローの決断を受け止めようと決めました。

心配がなくなったわけではありません。

今の生活から、いきなり一般的なアルバイトを始めるのは簡単ではないと思います。

でも、仕事について知ることと、実際に応募すること働くことは別です。

まずは本人が知りたいことを知り、そのうえで何をするか。

困っているなら一緒に考えていく。

私が最初から、できることや難しいことを決めてしまわないように。

支援センターでも、本人が希望していることを伝えながら、

どんな進め方があるのか相談してみればいいのだと思います。

親の私が話すより、第三者から説明してもらったほうが、受け入れやすいこともあるかもしれません。

そうしている内に、ネコジローから、もうひとつ話がありました。

とある人に連絡を取りたいと言い出したのです。

その話については、また次回に書こうと思います。


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