しんどい心にさようなら :トリコの本棚シリーズ

こんにちは、トリコです。

以前書いた

📕「不登校に向き合う時のしんどい心が少しラクになる3冊」

という記事の中で紹介した本を、1冊ずつもっと丁寧に取り上げていくシリーズを始めます。

第1回目は、こちらの本です。

◆今回ご紹介する本

『しんどい心にさようなら』(きい著)

著者のきいさんは、統合失調症や適応障害を経験しながら、

認知療法・アドラー心理学などを独学で取り入れ、

抑うつ状態を改善された心理カウンセラー。

精神科医・ゆうきゆうさんが監修しています。


◆少し前を向きたいときに寄り添ってくれる本

本気でしんどいときって、本を開くことすら難しいですよね。

私もそうでした。
「読む余裕すらない時は、まず休むことが最優先」

──これは私自身の実感です。

でも、そこからほんの少しだけ心が動きはじめたとき。

「前を向くきっかけがほしい」「何かヒントがほしい」

そう思った時に、この本はスッと手に取れるつくりになっています。

・文字サイズや行間が読みやすい
・イラストや濃淡の使い方が優しい
・言葉が短くて頭と心に入りやすい

「はじめに」には

“気づきと改善のヒントを受け取ってほしい”

というメッセージがあり、まさにその通りの内容です。


◆第1章「完璧主義がしんどい」──次男の姿と重なる部分

この章を最初に読んだとき、次男のネコジローのことが頭に浮かびました。

・遅刻するくらいなら行かないほうがマシ
・評価されないなら、やらない方がマシ
・できない自分には価値がない

そんな思いを口にしてきた彼の声と、ページに書かれている言葉が重なります。

著者は「完璧主義は、拒絶される恐怖の裏返し」と言います。

理想と現実のギャップに苦しみ、自分を否定してしまう。

見ている私も苦しくなる場面がたくさんありました。

そんな中で、とくに心に残ったのは48ページの言葉です。

「失敗も嫌われるも休むもちゃんとする。
何度でも顔を上げて、自分を褒めて・信じて・進む。」

私自身にも突き刺さりました。

そして、ネコジローにも繰り返し染み込ませたい言葉です。


◆第2章「他人が気になってしんどい」──我慢グセと自己価値

ネコジローは「尽くしすぎる人」や

「人が離れていくショックが大きい人」に当てはまります。

・人間関係を壊さないために、自分を下げてしまう
・「自分なんか」と思って我慢する
・無理な関係でも終わらせられない

その結果、相手の態度まで変わってしまいます。

無視されたり、いじられたりしても

「こんな自分と付き合ってくれる人」だと思ってしまう。

読んでいて胸が苦しくなりました。

この章にある言葉で私の心がラクになったのは、

「自分のリラックスや楽しさを大切に」
「自分はどうしたいか?を自分に聞く」

ネコジローにも、自分を大切にできる人間関係を築いていってほしいと願っています。


◆第3章「自分の考えがしんどい」──自分ごととして刺さった章

ここに並ぶ項目は「あるある」が詰まっています。

・弱音が吐けない
・責められたように感じる
・過小評価してしまう
・「自分には何もない」と思う

その中でも私がハッとしたのは「後悔する人」(110p)。

「もしあの時…」と過去を繰り返し思い出しては妄想してしまう。

でも、本にはこんな言葉がありました。

「その時はそれがいいと思った自分を尊重する」

過去の選択を責めるのではなく、“その時の自分を肯定する”こと。

これもまた、第1章の「ちゃんと失敗する」に通じているように感じました。


◆第4章「不安と恐怖が根っこにある」──親である私自身の気づき

ネコジローが不登校や五月雨登校を始めた頃、私の頭の中は不安だらけでした。

「このまま社会に出られなかったらどうしよう」

余裕なんてなくて、本に頼る気持ちすら持てなかった。

その頃の私は、気づかぬうちに

「人を支配・コントロールする人」(142p)になっていました。

ネコジローの心ではなく、私自身の不安から言葉をぶつけていたのです。

でも、いろんな考えに触れる中で気づきました。

・未来への不安はいったん脇に置く
・まずは本人の心の健康を育てるほうが大事

そして、本にある言葉──

「何に恐れているのかを知る。それからどうするかを決める」

私が本当のところで恐れていたのは

「不登校そのもの」ではなく、

「不登校を選ばざるを得ない心のしんどさが続くこと」

これに気づいてから、私の中で何かが少し軽くなりました。


ネコジローにも、自分の不安を少しずつ言葉にしていけたらと願っています。


◆まとめと次回予告

「しんどい心にさようなら」は、不登校の子ども、親、

どちらにも寄り添う言葉で溢れています。

私自身の体験とも重なる部分が多く、

読み返すたびに新しい気づきがあります。

今回の本の他、心をラクにしてくれる3冊の紹介記事はこちらです:
👉 不登校に向き合う時のしんどい心が少しラクになる3冊

次回は

『自分を大切にする習慣』

をご紹介します。

👉「不登校は『親が変われば』解決する・私が心の支えにした3冊」

こちらもぜひ読んでみてくださいね。


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