しんどい時の自分の守り方:トリコの本棚シリーズ

こんにちは。トリコです。

以前ご紹介した

👉不登校に向き合う時のしんどい心が少しラクになる3冊

という記事の中でご紹介した3冊について、

1冊ずつもう少し深く掘り下げていきたいと思います。

今回はその中から、

「しんどい時の自分の守り方」(増田史 著) をご紹介します。

本の概要

著者は、精神科医であり医学博士の 増田史(ますだふみ) さん。

ご自身も適応障害を経験し、カウンセリングを通して少しずつ回復されたそうです。

今も“回復の途上”にあることをオープンにされていて、読者に寄り添うような言葉が印象的です。

この本は、「10代から知っておきたいメンタルケア」 をテーマに書かれており、

不登校の子どもたちには「しんどさを手放す方法」を知るために、

そして親にとっては「今の子どもたちの心の環境」を理解するための一冊になると思います。

文字が大きめで読みやすく、2色刷りでマーカーも入っていて、

パッと見ただけでも重要なポイントがすぐに目に入ります。

かわいらしいイラストやマンガも挟まれているので、スッと読み進められる構成です。

第1章 しんどさの理由を知ろう

これといった理由もないのに心が塞ぐ。

学校に行きたくない。

自分の居場所がないと感じる——。

思春期によくある、そうした“しんどさ”の理由をていねいに解きほぐしてくれる章です。

  • 友人関係
  • SNS
  • 親子関係
  • 学校
  • 大人になることへの違和感
  • 「男らしく」「女らしく」

それぞれのしんどさがどうして生まれるのか、

そしてどうやって心をラクにできるのかが、わかりやすく書かれています。

そして何より、「周りにSOSを出すことが大切」とあります。

ネコジローが「学校に行きたくない」と言葉にできたことも、

今振り返ると、ちゃんとSOSを出せたという大切な一歩だったのだと思います。

第2章 しんどさの原因から自由になろう

しんどさの原因は、世間の偏った常識や大人の都合、

あるいは親の価値観の中にあることも少なくありません。

世間の「正しさ」や「ふつう」が、必ずしも正しいとは限らない。

この章では、そうした誤った常識に気づき、手放すことでラクになる方法を伝えています。

  • 友達の数は多い方がいい?
  • 大人のいうことは正しい?
  • 途中で辞めるのは良くない?
  • 学校に行かないと大変なことになる?

どれも、私たち親世代が“当たり前”と思っていたことかもしれません。

私自身、

「途中で辞めるのは良くない」「学校に行かないのは良くない」

世間や親からそう言われて育ちましたし、

——そう思い込んで子育てをしてきました。

でも不登校を経験して気づきました。

自分が信じていた“ふつう”は、誰かに押し付けられた価値観だったのかもしれない

第3章 しんどさを手放しラクに生きるスキル

人は誰しも、ストレスとは無縁でいられません。

避けて通れないストレスと上手に付き合うための「心のスキル」が紹介されています。

● セルフモニタリング

頭の中の考えを紙に書き出したり、スマホにメモをしたりして「見える化」する。

頭の外に取り出すことで、自分を苦しめていた思考から少し距離をとることができます。

● マインドフルネス

出てきた感情を他人事のように観察し、

それが消えていくまで受け止めて眺める——

そうすることで、荒ぶっていた気持ちが少しずつ落ち着いていきます。

私がこうしてブログを書いているのも、実は自分のためのケアでもあります。

頭の中の混乱を言葉にすることで、心の整理ができる。

まさにセルフモニタリングの実践になっています。

第4章 SOSを出すスキル

「セルフモニタリング」や「マインドフルネス」を試しても、

それでも苦しい時は、我慢せずに誰かに相談してみましょう。

といっても、無理に話す必要はありません。

挨拶を交わすだけでもいいし、
頭の中で“推しのキャラクター”に話しかけてみるのでもいい。

とてもやさしい視点ですよね。

また、外のコミュニティに仲間や居場所を見つけることの大切さも書かれています。

私の場合は、人付き合いが多い方ではありませんが、

数ヶ月に一度訪れる お花屋さんや布屋さん が、家の外の「居場所」になっています。

頻繁に行かなくても、そこへ行くと心が休まる。

お店のオーナーさんと何気なく話す時間が、ちょっとした心の待避所です。

親自身にも、家や学校以外の居場所があると、

気持ちがラクになり、また子どもと向き合う元気が湧いてきます。

巻末のQ&Aも充実

巻末には、思春期の子が抱えやすい悩みがQ&A形式で紹介されています。

  • 集団行動がしんどい
  • クラスで浮いてる自分が嫌
  • やりたいことが見つからない

どれも、子どもたちが“いま”抱えているリアルなしんどさです。

さらに、専門機関の紹介もあり、

親にとっても具体的に参考になる一冊だと思います。

おわりに

今回は、

「不登校に向き合う時のしんどい心が少しラクになる3冊」の中から

「しんどい時の自分の守り方」(増田史 著) を、私自身の経験も交えてご紹介しました。

この本を含めた3冊を紹介している記事はこちらです↓

📚 不登校に向き合う時のしんどい心が少しラクになる3冊


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